今、学生にアントレプレナーシップが求められる理由【 Change The Theory #2開催報告】

Change The Theory

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「デザインとテクノロジーの力で既成概念を打ち破る共創の場」ことSENQ六本木。ここで9月17日、近い将来、世界に挑戦する事業を立ち上げたい学生を対象に、学生起業や20代での起業で成功を収めているゲストを迎え、トークセッションとネットワーキングが行われました。


ーープログラム

【第一部】トークセッション ~今、学生にアントレプレナーシップが求められる理由~

登壇者:
株式会社Traimmu            代表取締役    高橋  慶治      様
株式会社東京              取締役CTO    熊谷  剛         様
Gazelle Capital                代表パートナー  石橋  孝太郎  様
クオンタムリープベンチャーズ株式会社  代表取締役CEO  古谷  健太郎  様
株式会社Weldrow            代表取締役社長  吉本  翔生      様

【第二部】ネットワーキングタイム

 

ーー学生にとってアントレプレナーシップとは?

第一部はさまざまな分野で学生の間に起業した、または大手企業からの独立を経て起業に至ったゲストによるディスカッションです。登壇いただいたのは株式会社Traimmu代表取締役の高橋 慶治様、株式会社東京取締役CTOの熊谷 剛様、Gazelle Capital代表パートナーの石橋 孝太郎様、クオンタムリープベンチャーズ株式会社の古谷 健太郎様。さらに当日急遽、株式会社Weldrow代表取締役社長の吉本 翔生様もお越しくださいました。

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最初のトークテーマは「アントレプレナーシップ(起業家精神)とは何か?」。特に、この日客席の多くを占めた学生にとってのアントレプレナーシップについて深めていくことに。
 
石橋さんは、起業したい学生へのアドバイスとして「アルバイト、インターン、イベント以外で半年後に300万円粗利益を出す」ことを勧めるそう。その意図は、自分で商材を用意したり、人を雇用したりせざるを得ない状況を作ることで「雇われる、特に時間を切り売りする働き方を止める」ことにありました。
 
長期インターンの支援事業を展開する高橋さんは「インターンでもオーナーシップを持って働いているかどうかは重要」とし、企業の人事が評価するポイントもまた「やらされているのではなく、自分から課題設定をして、解決策を見出し、実践したか」にあると語ります。
続いて自社のCTOを務める熊谷さんも「エンジニア志望の学生でも、受け身でなく主体的な質問ができる人と一緒に働きたい」と述べ、起業においても、就職においても主体性はかなり重視されていることが浮き彫りとなりました。

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ベンチャーキャピタリストとして多くの起業家に出会ってきた古谷さんも、起業そのものが目的化しがちなことを危ぶんで「やりたいと強く思える事業があって、それに没頭したり、熱い想いやこだわりを持っていたりすることがアントレプレナーシップにつながる」とアドバイスします。
大手コンサルティングファーム出身の𠮷本さんは、自らの経験に照らし「大企業に雇われている人でもアントレプレナーシップは持てる」と持論を展開。起業の厳しさを示唆し、大企業の中で事業を実現できる環境があるなら、そこで取り組む方がいいとも述べました。
 
ここで、「起業したいけれど、やりたいと思える事業アイデアがまだない場合はどうすればいいのか?」という質問が投げかけられます。
これにはまず𠮷本さんが「事業アイデアがないなら起業なんてしない方がいい。まずやりたい分野へ就職して頑張ってみては」と一刀両断!自然と話題は「起業を目指して就職するという考え方」へと移っていきます。
古谷さんは「これから大企業が伸び続ける社会モデルは終息していき、起業家やベンチャーが盛り上がる」と今後の情勢を分析し、「今の学生ならベンチャーに就職して学んだ方が今後のキャリアに役立つのでは」と述べます。
一方、熊谷さんは「大企業でもイントレプレナー(社内起業家)制度を設けていることは多いので、そうした資質が求められている」と、起業志望者が大企業へ就職するメリットを示しました。


ーーアントレプレナーシップを養う就職の可能性

起業志望者の就職に関する話題はさらに広がり、壇上からも「今、自分が新卒で就職するなら?」という質問が飛び出します。
石橋さんは自分の就活を振り返って、入りたい会社よりも環境のいい会社という観点で「起業するためにやりたいことを見つけ、能力を付けられる会社を選んだ」といいます。また、自由に使える時間の貴重さを訴え、「学生の今だからこそ、インターンよりも自分のやりたいことを探すために時間を使う方が実は合理的」という持論を展開します。
 
高橋さんはより実践的に「起業を視野に幅広くいろいろな会社のデータを収集する、市場を俯瞰するとなると、ベンチャーキャピタルがいいのではないか」と分析。今、日本全体にアントレプレナーシップが求められているのを感じること、また「日本の教育ではアントレプレナーシップは育ちにくいが、身につけるなら若い、学生のうちからがいい」という、現在ならではのアドバイスも聞かれました。

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古谷さんは、就職を考えるなら逆に「一度起業してみる」という考え方もあると示唆します。実は、新卒就職者と起業経験者では大企業から出される転職オファーの内容が全然違うのだそうで「大企業側にも、(起業経験者に)イントレプレナー制度で新しい事業を作ってほしいというニーズが間違いなくある」と、先を見据えた起業・就職のプランを提案します。
 
ここで石橋さんが、古谷さんのプランに「但し書きをするなら『死ぬ気で起業した人なら』ですね。それならもし起業には失敗していても、それなりの事業会社では結果を出せる可能性が高いのでニーズがあるのでは」とひとこと。起業の厳しさを訴えていた𠮷本さんも「何度でも自分に『今の自分の行動はチャレンジなのか、逃げか』を問うてみるべき。自分で気づいていなくても、それが逃げの行動になっていることがあるから」と、就職にも企業にもつながる心構えを示します。
 
古谷さんは、この後「死ぬ気までいかなくてもいい起業もあると思う」と、どんどん高くなってきた起業のハードルに対して持論を投げかけます。就職が嫌だ、ゆっくりしたい、お金が欲しい……そういうゆるい起業もあるし、VCから投資を受けて、まさに死ぬ気で頑張らざるを得ない起業もある。それぞれに適した考え方や心構えがあるかを重視するべきだというわけです。

ーー自分の変数を上げることが事業アイディア発掘につながる

最後の質問は、起業の核となる「やりたいこと、事業アイディアを見つける手段は?」といったものでした。
石橋さんの答えは「付き合う人か、環境か、時間の使い方を変えて、自分の変数を上げる必要がある」。地方自治体との仕事を始める、LGBTの人たちと知り合うなど自分が実践した方法も挙げながら「大学で出会える人は教育水準も生活水準も似ていることが多いので、振れ幅を増やさないといけない」とアドバイスしました。

高橋さんもやはり自分とは違う視点を重視し「海外の友達、価値観の違う仲間を増やしていかないといけない」と答えます。「自分のベンチマークを海外に持っておけるといい」という見方には熊谷さんも賛同し「大学生のうちからシリコンバレーや深センへ行ってみるのは大事なこと」と、グローバルな視点の重要さを示唆しました。

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若くして自分のやりたいことを実現した起業家の冷静な視線と、成功の源となったアツい志が、起業家を目指す学生のみなさんにグッと刺さったこのトークセッション。予想以上の盛り上がりであっという間に終了時間を迎え、第二部のネットワーキングでも盛んに意見交換が行われたのでした。


❖ 今回のご登壇企業 ❖
 株式会社Traimmuhttps://www.traimmu.com/
 株式会社東京   https://www.tokyo-inc.com/
 Gazelle Capital https://gazellecapital.vc/
 株式会社Weldrowhttps://www.weldrow.co.jp/
 クオンタムリープベンチャーズ株式会社https://qxlv.jp/


SENQ六本木では、これからも、「デザインとテクノロジーの力で既成概念を打ち破る共創の場」に相応しいイベントを定期的に開催してまいります。


(ライター:丸田カヨコ)

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