INTERVIEW
2018.07.09

バリアフリーな地域社会!医療で心の繋がりや地域社会を大切にするためには

 
本日は、SENQ青山会員であるチャートジャパン株式会社の林達男さんにお話を伺いました。林さんは、在宅酸素療法用各種医療機器、生物試料の真空断熱・凍結保存用製品の分野で40年以上の実績を持ち、今も進化を続ける世界のトップメーカー・米国チャート社の日本法人のカントリーマネージャーをされています。

病院や介護、看護といった医療分野に限らず、もっと密に地域や人と繋がりたいという林さんの想いについて伺いました。

――まずは、林さんが現在展開されている事業について教えてください

林:在宅医療と再生医療の分野の事業をしております。
私個人としては、在宅医療には1985年から(準備期間を入れると1979年から)、再生医療には1976年から(ライフサイエンス分野を含む)関わっています。

またアメリカの会社の日本法人である、チャートジャパンのカントリーマネージャーとして約10年となります。

私の仕事人生は、ほぼ医療やライフサイエンスに関連をしていて、現在最も深く関わりあっている医療分野の一つが呼吸器の疾患(慢性呼吸不全COPD)です。

――なぜこの慢性呼吸不全の分野を在宅医療でされているのですか?

林:日本で呼吸器疾患の患者が増えてきている主な原因は、戦前から戦後にかけて蔓延した結核の外科的治療に起因する肺結核後遺症、タバコや大気汚染など有害物質を長年吸い込むことで肺への空気の出し入れがうまくいかなくなり、徐々に通常の呼吸が出来なくなるCOPD(慢性呼吸不全)などがあります。これらの病気が進行すると呼吸困難になり、日常生活に大きな支障をきたすようになります。

これらの病気の治療には、病院で受ける検査や投薬、栄養指導などに加えて、在宅酸素療法によって足りない酸素を人工的に与え呼吸が苦しくなってきている状態を改善する事が必要になります。

在宅酸素療法への医療保険適用の検討が始められた1980年初頭の試算では、20年後の2000年の呼吸器疾患患者数は15万人から20万人であり、これら全ての患者が病院で治療を行った場合、国が負担する医療費は月60万円程度にもなりました。

当時僕はアメリカに住んでおり、アメリカの在宅医療の実態調査を依頼されたのですが、アメリカは在宅酸素療法が既にかなり普及していました。保険制度や老人医療制度の導入により、国が負担する一人あたりの医療費は月4万円から7万円程度でした。

アメリカと同様の計算式を用いて医療費を算出した場合、国が負担する一人あたりの医療費は月6万円程度になることが分かったため、日本でも1985年に在宅酸素療法が保険適用になりました。保険の適用により、国が負担する医療費を10分の1に減らすことができたのです。また、在宅酸素療法は日本で初めて保険が適用された医療制度でもあります。

在宅酸素療法では、患者は数ヶ月に一度病院に通うことで、病院で受ける治療と同等の治療を受けることが可能になり、且つ国が支払う医療費負担を大幅に削減する事が出来ます。また在宅で医療を受けることから、患者のQOL(生活の質)が著しく向上する事も可能にします。

chart_hayashi_06

――在宅医療が始まったばかりの頃、在宅医療の仕組みは日本で受け入れやすかったのでしょうか?

林:日本では往診という地域的文化があったためか在宅医療そのものが受け入れられにくいという事はなかったと思います。
ただし患者さんの居宅の状況によっては在宅で治療を受けることそのものが難しく、特に独居の人の中には病院で治療を受けることを好む人も多くいました。

――林さんの医療に対する想いを教えてください

林: 二つあります。一つめは、これからの医療は、慢性期と急性期の治療のあり方がより明確になり、医療施設の中でもそれぞれの専門性がより明確になってくると思います。その中で、病気を予防するための研究がもっと進んでいくと思います。大変難しい領域ですが、生まれてくる赤ちゃんが母体の中にいる状態で可能な限り早期に異常を発見する技術などが確立していくことを望みます。

二つめは、社会の中で人々がもっと自然にコミュニケーションとれるようになると良いと思います。例えば街中で、誰か困っている人がいたら周りの誰もが助けてあげられるような社会ですね。まったく知らない人に話しかけるのは、一定のルールを守ることが出来ればそんなに難しいことではないと思います。地域によって差はあると思いますが、北米では、例えばホテルのエレベータなどで、見知らぬ人同士挨拶をするのは日常的にあることです。現在の日本の都会の文化では、難しいですかね。でもそこが変わっていくことで人を思いやる気持ちがもっと自然に出てくるように思います。

医療は技術的なことですが、もっと携わる人の文化的な側面も医療として考えていきたいと思います。

chart_hayashi_01x

――SENQ青山に入居したきっかけを教えてください

林:明治神宮球場に近くアイススケート場が近いからです!
野球観戦が小さいときからの趣味で、またアイスホッケーも週2.3回練習をしているので、近くに練習場があるのも魅力です。

とにかくヤクルトスワローズが大好きなので!
とにかく球場に近いところで探しました。(笑)

――SENQ青山を利用しての印象をきかせてください

林:毎朝起床するとすぐにオフィスに行きたいと思える場所ですね。
入居者の方とお話しできるのが一番の魅力です。自分が知らないことを知れる機会はとても良いことです。
SENQは入居者同士の交流が多く、その機会を作ってくれるSENQには感謝しています。
またオフィスの内装等のビジュアル良く、駅も近いのがとても魅力です。

とにかく入居者の方と話すことが楽しいですね。みなさん異業種でニッチな業界の方が多いので、とても新鮮です。

chart_hayashi_07

――おわりに

今回チャートジャパン様を取材させていただき、医療とは技術ももちろん必要ですが、心の繋がりや地域社会の大切さを感じました。
SENQで入居者の方々が挨拶をするように、日本全国がそのような風潮になれば“医療”はもっと変わるのではと感じました!

(インタビュー:林 知佳)

 

❖ 関連企業・記事 ❖
チャートジャパン株式会社  http://www.chartjapan.com//

 
 
SENQ 2周年コワーキング会員入会金無料キャンペーン

RESERVE

内覧予約はこちらから