EVENT
2018.01.17

【開催報告】大人の教養大学

2017年12月23日@SENQ青山

SENQ青山で市野美怜氏が企画主催する「大人の教養大学」が開催され、20代から60代の会社員、フリーランス、起業家等、約30名が参加しました。
「大人の教養大学」は、社会の本質をついた革新的な書籍を通じて、社会人が現代社会や自身の在り方について理解を深める対話型プログラムです。
時代や国・地域を超えて多くの人々に愛され、先人の叡智が詰まった名著を読み、新しい視点を得ることで、自らの思考・行動を変革することを目的としています。
「大人の教養大学」では課題本を事前に読了し、読んでみて疑問に思ったことや皆で話したいことを当日対話します。
今回の課題本は、
・『100分de名著 ラッセル 幸福論』 小川仁志 著  NHKテキスト
・漫画『君たちはどう生きるか』    吉野源三郎 著/ 羽賀翔一 イラスト  マガジンハウス
の2冊でした。
ラッセルは1872~1970年、吉野源三郎は1899~1981年に生きた同時代人。互いに平和論者であるため、読み進めていくうちに共通点や相違点が見えてくるという選定になっています。
また、課題本を読まなくてもオーディエンスとしてイベントに参加することも出来ます。
コペル1

「古典」を知る

まず、対話前にプレゼンターが課題本を説明します。プレゼンターは、自身の感想や疑問点を織り交ぜながら、著者の人生、作品の時代背景、章ごとの論点等を簡潔に説明します。
プレゼンターの説明により、対話参加者は対話前にサマリーの確認ができ、オーディエンスは課題本の概要を知ることが出来ます。
プレゼンターの説明が終わったら対話の前のお楽しみ「おやつタイム」。見ているだけでも「幸福になれる」ロールケーキタワーを皆で食べて、いよいよ対話開始です。
図1

「古典」を深める

対話は二部構成。まずはグループで対話をし、対話をした内容を全体に向けて発表します。
グループ対話では、『100分de名著 ラッセル 幸福論』のグループと『君たちはどう生きるか』のグループに分かれて、課題本を読んで疑問に思った点、メンバーの意見を聞いてみたい点、メンバーと共有して理解を深めたい点等をそれぞれが語り合い、理解を深めました。

--『100分de名著 ラッセル 幸福論』グループでは、

・現代では「1500万円収入がある人は金銭的には恵まれているが、家庭が壊れたり、自由な時間がなかったりして不幸」という説があるけれど、そんな簡単なトレードオフで片付けられるのだろうか。
・幸福にも巨視的な見方と微視的な見方があり、やはり根底は食える/食えないというところに焦点が当たる。例えば、貧困層と富裕層がすぐ近くに住まう地域などは貧困層が虚ろな目をしている(巨視的)。さらにその先を行き、生活の基盤がある程度整っていれば、人はちょっとした差の方が気になり、自分を不幸と思いがちなのではないか(微視的)。

等が対話がされました。

--『君たちはどう生きるか』のグループでは、

・初版から随分手を加え、各版・各社で記述に違いがあり、最近のマガジンハウスによる漫画もさることながら、この書籍の本質とは何なのかを追究したい。
・吉野源三郎は自分ができなかったことを、後世を生きる子どもたちに向けて教条的に書いているが、そもそも子どもではなく、自分と同じ大人たちに向けて書くべきだったのではないか。
・共産主義運動に関与した疑いで逮捕されて拷問を受けるなか、死刑を目前にしながらも絶対に仲間の名前を吐かなかったというエピソードからすると、吉野は心が強く優しい人間なのだと思う。『世界』の編集長になるなど、その時代に自分の出来る限りのことをし、何もしない大人たちよりもずっと意味のあることをしている。一概に責めることもできない。

等の対話がされました。

全体発表では、各グループの発表に対する感想や質問が飛び交います。出版当時に購入した『君たちはどう生きるか』の原書(新潮社版)を持って来た参加者がいらっしゃったため、新潮社版、岩波文庫版、漫画版の相違点についても話が広がり、大いに盛り上がりました。
コペル2
年齢、経歴、知識量の全く異なる社会人が参加するからこそ、課題本についての多角的な解釈が生まれ、自由な意見を語り合える「大人の教養大学」。
他者の視点が加わることで、物事をより深く理解することができ、新しい視点を得ることが出来ます。

参加者の意見・感想

・幅広い年代の社会人が30名集まって課題図書に関しての意見を自由に語り合う会だったのですが、率直な感想を述べる方もいれば、読まれた当時の経験を語る方、時代背景などしっかり調べてこられる方もいらっしゃって、いろんな角度から本について考えられて楽しいひと時でした。
・社会人になってから利害や立場関係なく率直に本の感想を言い合える機会もあまりないので、そういう意味でも楽しかったです。また、わざわざ"教養大学"にいらっしゃるみなさんですから、例外なく他人の意見に寛容なのも心地よかったです。
・大人になっても手頃に学びを深められる学校が日本にもあればいいなと思っていたので、始まったばかりのこの企画を応援していきたいです。
・ラッセルの言った『幸福な人とは、客観的な生き方をし、自由な愛情と広い興味を持っている人である。』…そんな人に私もなりたいです
・今後、人間と社会の複雑さに思いを致したいです。テレビのコメンテーターのように10秒くらいでバッサリと切り捨てる批評は気持ち良いですが、その分かり易さの誘惑には気をつけていきたい、との想いを新たにしました。

 

❖ 主催者 ❖
大人の教養大学 http:// https://www.facebook.com/groups/1866570137006718/?multi_permalinks=1910747435922321&notif_id=1515941216231424&notif_t=feedback_reaction_generic/

❖ これまでの課題本 ❖
・『100分de名著 ハンナ・アーレント 全体主義の起原』 仲正昌樹 著 NHKテキスト
・『100分de名著 レヴィ=ストロース 野生の思考』 中沢新一 著 NHKテキスト
・『100分de名著 「日本人」とは何者か?』 松岡正剛 著‎、赤坂真理 著、斎藤環 著、中沢新一 著 NHKテキスト

 

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