「LEAD JAPAN」をコンセプトに掲げ、官民連携を軸に次世代の日本を牽引せんとする企業が集まるコワーキングスペースSENQ霞が関。官民双方での業務経験を活かしSENQ霞が関のマネージャーとして奮闘する日本土地建物株式会社の川島 興介(かわしま こうすけ)氏に、SENQ霞が関で発信しているイベントや、今後SENQ霞が関でやっていきたいことについて伺いました。
-----SENQ霞が関のイベントは、官民連携や地方創生に関わるものが多いそうですね。
川島:はい。会員様がご自身で発信される形のイベントに加えて、官僚の方々と民間企業が対話式で将来について意見を交わすイベントがあるのも特徴ですね。例えば「将来の日本のあるべき姿」をテーマに「こういう政策を作っていくべきではないか」とか、「法律でこういうところを緩和するともっとイノベーションが生まれる」といった声が飛び交うような。
官僚の方々は概ね2~3年で異動するのが一般的ですので、一つの分野に長年関わっている方はあまり多くない。それでも、政策は作らなければなりません。そこで、さまざまな現場の意見を聞き、皆で議論してそれを政策に反映させようと、こういったイベントも歓迎されているのです。
また、地方自治体の方々が霞が関にいらっしゃるのに合わせ、SENQ霞が関とコラボして地方創生に関するイベントを開催するといったこともあります。
-----特に印象に残っているイベントはありますか。
川島:自分が企画に参加したイベントなのですが「このSENQ霞が関を使って、より官民の対話が促進するためにどんな仕掛けが必要か?」をテーマに、官僚の方々や企業の方々と集まって議論を繰り広げました。
そこで官僚の方々のニーズも聞き出せましたし、民間としてどういう対話の空間が必要かといった議論もできましたので、SENQ霞が関のさらなるブラッシュアップにつなげていくつもりです。
-----SENQ霞が関で今後やっていきたいことについて、教えてください。
SENQ霞が関マネージャー 川島
川島:まずはハード面ですが、先にご紹介したイベントで挙がったのが「コワーキングオフィスで生まれたアイデアの種を、さらに深く検討できる場所がほしい」という声でした。コワーキングスペースはオープンな空間であることから「アイデアの探索」には適していますが、一方でイノベーションを興すためには「アイデアの深化」も重要であると考えています。そこで、皆が膝を詰めつつ集中してアイデアをブラッシュアップできる「官民連携の研究室」のような空間を、準備したいと考えています。
また、会員様からも「1人で集中できる場所がほしい」という声がありまして。より集中を妨げにくい空間の提供も考えていきたいですね。
ソフト面については、会員様同士や会員様と弊社のコラボレーション、または会員様と外部コミュニティの連携推進を活性化したいと考えています。
会員様と弊社のコラボ―レーションの一例としては、SENQ霞が関のWeb地図サービスを取り扱う会員様とコラボレーションさせて頂き、「周辺ランチマップ」を作成しました。会員様がこういったお仕事を手掛けているという紹介にもなりますし、入居企業様同士や、ゲストでいらした方とのコミュニケーションのきっかけにもなりますよね。
弊社はSENQ霞が関と同じビルにありますので、「周辺ランチマップ」は弊社社員にも展開しました。
また、会員様間のコミュニケーションという観点では、SENQで唯一のダイニングスペースもポイントになります。壁とガラスで囲われているので、ワークスペースへ匂いが漂うのを気にせずに落ち着いて食事がとれますし、ランチに集まった会員様同士での会話を通じてビジネスに発展するケースもあります。
そのため、このダイニングスペースを使って、より会員様間のコミュニケーションを活性化させる施策も講じてみたいと考えています。
例えば、スウェーデンでは毎日決まった時間にお茶をする「フィーカ」という文化があり、企業でも「フィーカ」の時間を導入することで社員のコミュニケーションを活性化し、新しいビジネスのアイデアにつなげていると聞きます。飲食はコミュニケーションツールとして非常に有益であると思いますので、SENQ霞が関でもそのような取り組みができないか検討してみたいと思います。
会員様と外部コミュニティの連携推進という点については、官民連携を推進するコミュニティは世の中に多く存在していると思いますので、SENQ霞が関もそのようなコミュニティとコラボレーションさせて頂き、会員様との連携も含めて場を活性化できればと考えています。
カフェスペースは来訪された方々も含め頻繁に利用するたまり場となるので、そのような目に留まりやすいところに入居企業様の紹介やお知らせを掲示することでコミュニケーションを活性化しています。情報に触れられるのはもちろん、手作りのボードにすることで、親しみやすさも増しますよね。
写真:カフェコーナー壁 会員様紹介写真
写真:カフェコーナーカウンター 会員様ニュース紹介
こうした身近な取り組みも含め、私自身がマネージャーとして自分の今までの経歴を踏まえつつ、これまで以上に場のマネジメントを通して価値を生み出す努力が必要であると考えています。
「どうすれば官民の方々が集まり、交流し、政策反映や地方創生につなげられるか」、「どうすれば霞が関虎ノ門をより社会にとって魅力的な街にすることができるか」。難しいテーマではありますが、次世代を創るうえで挑戦すべきであることは間違いないので、多くの関係者の方々のご協力を得ながらなんとか形にできればと思います。
そして将来的には、官民連携を志す方々の知恵と技術が集まり、アイデアを磨き上げ、全国で実証しながら社会に実装する流れを確立し、SENQ霞が関を「次世代の日本創出における玄関口」にできればと思っていますので、興味を持っていただけた方、是非SENQ霞が関に来ていただいて、共に語り合いましょう!
------ありがとうございました。