
「動画によるコミュニケーションで世の中を変えていきたい」を目標に、web対談、web会議、ウェビナーなど、動画撮影やライブ配信を行っているヒマナネコ合同会社。高品質なLIVE配信を量産するために、SENQ霞が関内にスタジオを設置しています。今取り組まれていること、そしてこれから展開したいことについて、代表の「ふくだ ごろう」さんにお話をうかがいました。
-----会社立ち上げのきっかけと、ご経歴を教えてください。
ヒマナネコ合同会社 代表 ふくだごろうさん
ふくだ:この事業を立ち上げたのが2018年の10月になります。
社名の由来ですが、前職のイベント企画会社でライブ配信をする機会があり、ライブ配信の先駆者でもある「株式会社ヒマナイヌ」の経営者、川井拓也さんに出会い、当時は珍しかったライブ配信の技術や見せ方など、衝撃を受けました。
もともと映像好きではありましたが、この経験によって、これからはテキストや写真よりも、情報量の多い動画が必要不可欠になると感じて事業の立ち上げに至りました。その際に社名を「ヒマナネコ」にしていいですかと川井さんにお願いしたんです。一度聞くと忘れられない名前なので、とても気に入っています。
イベント企画会社に勤める前は全く別の仕事をしていました。大学在学時に、自分が好きなこと、やりたいことは何だと考えたときに、ものづくりだと。ならば大きなものを作ろうと、建築士になるため専門学校を出て、設計事務所に入り、職人系も大手の会社も経験しました。
その後、国会議員秘書として政治の世界に足を踏み入れました。政権交代、落選などがあり、政治の最前線から離れることになりますが、何かこの経験を活かせないかと考えたときに、建築職で培ったCAD(コンピューターを用いた設計、またそのツールを指す)や写真加工の技術を、ポスターやチラシ制作に活かすことができ、前職のイベント企画につながり、イベント企画のライブ配信がヒマナネコへとつながっています。
-----紆余曲折のご経験ですが、すべてが今の事業につながっているのですね。現在のメイン活動はどのようなものでしょうか。
ふくだ:動画のLIVE配信やPR用のビデオ作成になります。動画は情報量が多く、他の媒体に比べ伝わりやすい特徴があります。しかし、見てもらわなければ意味がないので、今はいかに見てもらうかを協力企業と共に考えたりしています。
-----コロナ禍でそういった情報発信の仕方に変化はあったと感じますか。
ふくだ:それは感じます。今までリアルなイベントや講演会で行っていた情報発信をオンライン配信で行うという案件を何件か受注しました。コメント欄と評価欄をオープンにしている政党のライブ配信も出てきています。オンライン配信に切り替えたことによって、政治コミュニケーションに非常にいい効果が生まれました。私が秘書時代にやりたかったコミュニケーション手法に近づいてきたと感じています。
-----SENQ霞が関を選んだのは、官公庁とのお仕事が多いからでしょうか。実際入居してみていかがでしたか。
ふくだ:そうですね。ここにしかない地の利だと思います。他の施設をあたることもなく決めました。他の入居者さんと関わるきっかけを思案していたのですが、11月に参加した「Circle of SENQ」はとても良かったです。
※Circle of SENQ…入居者限定の懇親会。コロナ禍以前は毎月オフラインで行っていたが、現在はオンラインで開催している。
たまたま同じ時間に登壇したことをきっかけに、入居者さんから発注をいただきました。こういった状況のなかで、ご近所に事業内容を知ってもらえるオンラインイベントがあるのはありがたいです。オンラインはとりあえずログインすれば参加できるので、この気軽さは魅力ですね。
SENQ霞が関に作り上げた配信スタジオ
-----これからの取り組みを教えてください。
ふくだ:動画だからこそ伝わるというようなものをもっと作っていきたいです。資料を読む、音で聞く、映像で見る。情報というのは入力方法が多いと理解が深まったり覚えやすかったりする傾向があります。動画が一度に伝えられる情報量の多さは、受け手にとって大きなメリットです。
例えば、料理レシピは文章を読むより動画を見た方が早いという人がいます。「塩をひとつまみ」がどのくらいか、映像ならその加減が正確に分かります。勘違いによる失敗が動画によって防げるという一例です。ほかにも、最近の取り扱い説明書は動画へのQRコードがついています。動画と同じようにすれば間違いないですよと。そういったツールとしての動画活用の可能性を、官公庁や企業、団体へ広めていきたいと考えています。
同時に、今の子どもや大学生、いわゆるデジタルネイティブ世代が、どういう世界を作っていくのかすごく興味があります。彼らの世代が作るものは、私たちの想像をはるかに超えるのだろうと考えています。
また、新たな取り組みとして学生インターンを採用して、その学生たちと一緒にいろいろ提案する準備をはじめています。SENQ霞が関の入居者さんに専門学校の講師の方がおり、そちらの専門学校でインターンを募集してもらいました。また、法律に関する事業をなさっている方が隣のルームにいらっしゃるので、労基の部分や新たな映像制作など協力をお願いしています。こちらも「Circle of SENQ」に参加した成果です。
-----入居者さんや、これから入居を検討している方にひとことお願いします。
ふくだ:スタジオの開放日を作ろうと思っています。利用料は1時間1万円!この立地でうちのスタジオより手ごろなスタジオはないんじゃないでしょうか。SENQ霞が関の入居者さんならパパッと来て撮って帰れるので、使いやすいと思います。映像はやってみないと分からないことが多く、慣れることで勝手が分かり、ブラッシュアップされていくものです。撮るたびにどんどん良くなるので、カラオケ感覚で来てほしいですね。伝えたいことを伝える方法がつかめてくると思います。
SENQ霞が関でも、動画を使ったコミュニケーションの可能性を探っているところです。ぜひお力を貸してください。本日はありがとうございました。
(ライター:ときよし)