コワーキングスペースで生産性を高めるために必要な設備とは?基本的な設備もあわせて紹介
テレワークの普及がもたらしたコワーキングスペースの変化
近年の働き方改革や、コロナ禍に急速に広まったテレワークによって働き方は大きく変化し、コワーキングスペースに求められる役割も変わりました。コロナ以前は、フリーランスや小規模事業者、起業準備中の人など、個人での利用が大半を占めていたため、作業用のデスクと椅子が配置されているだけといった施設も少なくありませんでした。
しかし、現在では、企業の従業員がテレワークの場として利用するケースが増えています。また、サテライトオフィスとして利用したり、スタートアップ企業のメインオフィスとして利用するケースもあり、用途の変化に合わせてコワーキングスペースの設備も充実してきています。
この記事では、多くの施設で用意されている基本的な設備のほか、生産性を上げるために必要な設備についてもご紹介します。コワーキングスペースの利用を検討されている方は、施設選びの参考にお役立てください。
コワーキングスペースによくある設備とそのチェックポイント
コワーキングスペースに用意されている基本的な設備は一見同じに見えても、利便性は施設によって異なります。まずは多くの施設で用意されている設備について、事前にチェックすべきポイントとともにご紹介します。
インターネット環境(Wi-Fi)
メールやチャットツールの利用、オンライン会議への参加など、日々の業務にインターネット環境は欠かせません。コワーキングスペースでは無料で利用できることが一般的ですが、スムーズに業務を行うため、通信速度やセキュリティ対策については事前にチェックしておくと良いでしょう。
電源コンセント
多くの利用者が、業務にノートパソコンやスマートフォンなどのデジタルツールを使用するため、コワーキングスペースには多数のコンセントが用意されています。スマートフォンやイヤホンなどのガジェット類を充電する必要がある場合は、USBポートが付いたコンセントの備えられている施設を選ぶと便利です。
複合機(コピー・スキャナー・FAX)
多くのコワーキングスペースには複合機が備えられており、書類の印刷やコピー、スキャンなど必要に応じて利用できます。料金や利用方法は施設によって異なるため、業務上必要となる場合は事前にチェックしておきましょう。
会議室またはミーティングスペース
クライアントとのミーティングや社内メンバーとの打ち合わせのために、会議室が必要となることもあります。事前予約が必要な施設が多く、部屋数が少ない場合は希望の日時に予約が取れない場合もあります。打ち合わせが多くなりそうな場合は、会議室の数や利用しやすさも考慮してコワーキングスペースを選ぶと良いでしょう。
ホワイトボード
複数名で集まってアイデアの共有やプレゼンテーションを行う際、ホワイトボードが必要となることもあります。多くの施設で用意されていますが、会議室利用時のみ使用可能などの条件がある施設もあるため、事前に確認しておくと安心です。
ドリンクコーナー・自動販売機
多くのコワーキングスペースでは、仕事の合間に飲み物を気軽に楽しめるドリンクコーナーが用意されています。自動販売機のみが置かれている施設もあれば、無料で利用できるコーヒーマシンや電気ポット、給水器、冷蔵庫、電子レンジなどが用意されている施設もあります。美味しいコーヒーが飲みたい、お弁当を温めて食べたいなど、こだわりがある場合は、どんな設備が用意されているかをチェックしましょう。
オフィスと同等の生産性を上げるために必要な設備
次は、オフィスと変わらぬ生産性を発揮するためにコワーキングスペースに必要となる設備をご紹介します。これらの設備は施設によっては用意されていない場合もあります。また利用時には追加料金がかかるケースも多いため、利用条件や予約方法などを事前に確認しておくのがおすすめです。
個室ブース(ソロブース)
共用のオープンスペースでもオンライン会議への参加が可能な施設はありますが、雑音が入り話がしにくい、周囲に聞こえてしまうため会話の内容に気をつけなければならないなどの問題があります。個室ブースのある施設なら、これらの問題を気にせずに会議に集中することができます。個室ブースにはさまざまなタイプがありますが、オンライン会議での使用が中心となる場合は音漏れしにくい完全個室型がある施設を選ぶと良いでしょう。
集中スペース(サイレントスペース)
集中スペースとは、作業に集中できるよう会話を原則禁止する空間のことです。周囲の音が気になってしまう場合や集中力を要する作業が多い場合は、集中スペースのある施設を選ぶことでオフィスと同等の生産性を発揮することにつながるでしょう。
外部モニター
デュアルディスプレイでの作業に慣れていると、モニターがないことで作業効率が下がってしまう可能性もあります。モニターを貸し出したり、一部のデスクに備え付けにしている施設もあるので、そういったコワーキングスペースを選ぶことでいつも通りのパフォーマンスを発揮できるでしょう。
電話コーナー
業務上、電話でのやり取りが必要な人もいるでしょう。周囲を気にせず通話ができるように電話コーナーを設けている施設もあります。電話コーナーがない場合にはどこで通話すればよいかを事前に確認しておけば、突然の電話にもいつも通りの対応ができます。
ロッカー
本や資料などを必要とする業務の場合は、それらの持ち物を保管するスペースが必要となります。施錠できるロッカーが用意されているコワーキングスペースなら、必要な荷物を適切に管理でき、セキュリティ上の心配もありません。
独自の設備を用意するコワーキングスペースも
コワーキングスペースによっては、他の施設と差別化を図るためコンセプトや設備に独自性を打ち出しています。このような施設では、その特徴を求める特定の業種のワーカーが集まりやすくなります。
例えば、ものづくり系の仕事をしている方をターゲットに、3Dプリンターやレーザーカッター、電動工具、3Dスキャナーを設置していたり、飲食業界の方に向けてキッチンや調理器具、業務用冷蔵庫などを備えている施設もあります。
このほか、シャワールームや仮眠室、トレーニングルーム、祈祷室、託児所やキッズルームが設置されていることも。コワーキングスペースを選ぶ際は、その場所での働き方をイメージし、そのために必要な設備があるかどうかを確認すると良いでしょう。
都内6ヶ所それぞれの地域性に基づいたコワーキングスペース「SENQ」
都内6カ所でコワーキングスペース・シェアオフィスを運営するSENQでは、拠点ごとに地域性に基づいたコンセプトと設備を備えているのが特徴です。
例えばSENQ京橋は、近隣に食品メーカーや老舗料理店が多い立地であることから、“食のイノベーション”を意味する「FOOD INNOVATION」をコンセプトとしています。
SENQ京橋のシェアキッチン
施設内にはレシピ開発やメニュー撮影、試食をしながらの商談も可能なシェアキッチンがあり、調理道具やキッチン家電、食器類も用意されています。
SENQ霞が関は「LEAD JAPAN」をコンセプトに、社会や地域課題を解決する共創の場となることを目指した施設となっています。施設内は和モダンなデザインが取り入れられており、小上がりになった打ち合わせスペースは海外からの来客との打ち合わせなどにも活用いただいています。またイベントスペースとしても使える広いラウンジがあるのも特徴です(立地特性を活かし、官民勉強会や自治体との連携イベント等を開催)。
SENQ青山は「CREATOR'S VILLAGE」をコンセプトに、多彩なクリエイターや流行に敏感な人々が集まり、これまでにない新しいプロダクトやサービスを生み出すことを目指す施設です。ラウンジのほかに広いテラスがあるのが特徴で、開放的な空間で仕事をしたい方にぴったりの施設となっています。
SENQでは働きやすい環境を整えるため、拠点ごとにさまざまな工夫を凝らしています。各拠点の見学をご希望の場合は、こちらからお申し込みください。
(Writer:Worker's Resort Editorial Team)