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2018.10.23

オープンイノベーションのよくある課題と解決方法

世界経済フォーラム(WEF)が毎年発表している世界競争力指標(2017-2018年版)※によると、日本のイノベーションランキングは9位でした。イノベーションランキングトップはスイス、次いで米国、イスラエル、フィンランドと続いています。「イノベーション能力」、「企業の技術導入」および「研究開発における産学連携」が上位10か国と比較して低い水準をマークしており、日本のイノベーションに対する弱さが示された調査です。

しかし近年では、日本企業のイノベーションに対する姿勢が改善され、“オープンイノベーション”に積極的に取り組む企業が増えています。オープンイノベーションとは社内だけでなく社外の人材、技術、ノウハウ、知識といったリソースまで巻き込んで、革新的なプロダクトやアイデアを創出するためのイノベーション方法論です。

具体的な事例としては、大手自動車メーカーのトヨタ自動車がスタートした“TOYOTA NEXT”というプロジェクト※で、募集テーマに沿った新たなサービス案を他企業、研究機関等から募集し、選定先とサービスを共同開発しています。

その他にもオープンイノベーションに関する様々な事例がありますし、協業パートナーを探したり、アイデアを募集するためのプラットフォームも確立しています。ただし多くの事例は「大企業×中小企業orスタートアップor個人」に集中しており、中小企業同士のオープンイノベーションはまだ活発化していません。

日本は世界的に見ても、技術力の高い中小企業に定評があるため、そうした企業が他社やスタートアップ、個人と共にオープンイノベーションを推進することで、飛躍的な事業成長と経済発展が見込めるはずです。

そこで今回は、オープンイノベーションにある課題とその解決方法についてご紹介します。

※出典: 世界経済フォーラム(WEF)「Global Competitiveness Report 2017-2018(2017-2018 世界競争力レポート)
※出典: トヨタ自動車株式会社 「TOYOTA NEXT」 

 

オープンイノベーションの課題

NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が2018年に発表したオープンイノベーション白書※によると、オープンイノベーションに取り組む企業の多くは次のような課題を持っています。

1. オープンイノベーションの目的に対する理解

「なぜオープンイノベーションを取り入れることが必要なのか」、「オープンイノベーションによって何を実現したいのか」ということが経営層に十分理解される必要がある。

2. オープンイノベーションに取り組むための組織体制の構築

オープンイノベーションを実行するための経営マネジメントが、組織全体として行われることが必要となる。

3. 外部から獲得すべき経営資源又は外部で活用すべき経営資源の把握

自社が提供すべき顧客価値の探索と認識をした上で、自社内で保有している経営資源の棚卸しによって、外部から獲得すべき経営資源の有無および外部で活用すべき経営資源の有無を把握  し、双方について経営判断を行うことが必要となる。

4. 連携先の探索

獲得すべき経営資源についてどこと連携するべきか、または、自社の経営資源の活用を実現できる相手先を見極める必要がある。 

5. 連携先との関係構築

連携先との交渉、契約、出資、M&A等について、Win-Winの関係を構築することが必要となる。

オープンイノベーションにある課題は上記5つのポイントにすべて集約されていると考えてよいでしょう。何よりもまず大切なのは「オープンイノベーションへの理解」です。大企業や中小企業の経営層には、まだ保守的な考えを持っている人も少なくありません。そのため、なぜオープンイノベーションが必要なのか?という点から始まり、オープンイノベーションによるメリットを理解してもらうことが大切です。

次に組織体制の構築が課題になります。オープンイノベーションを推進する企業の多くは専属部署を設けたりしますが、これが必ずしも正解とは限りません。リソースが限られている中小企業では、誰かが兼業する方が効率良くオープンイノベーションが推進することもあります。

社内の経営資源の把握と外部の資源の把握は絶対に行うべきプロセスです。社内外の資源について理解しているからこそ、オープンイノベーションの目的に向かってプロジェクトを推進できます。

連携先(協業パートナー)の探索と選定、および関係構築はその都度最適な方法がありますので、オープンイノベーションの目的によって使い分けることをおすすめします。

以上のように、オープンイノベーションの実践には様々な課題があります。これらをすべて解決することはなかなか骨の折れる作業であり、故にオープンイノベーションへ積極的になれない企業も多いでしょう。

※出典:国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 「オープンイノベーション白書 第二版

 

オープンイノベーションの課題を解決する方法とは?

オープンイノベーションの課題を解決する方法としてはいくつかの案があります。1つ1つ紹介していきますので、最適な方法をご選択ください。

1. ハッカソン/アイディアソンへの参加および開催

ハッカソン/アイデアソンとは、ある特定のテーマについて多様性のあるメンバーが集まり、対話を通じて、新たなプロダクトやアイデアを生み出すことでオープンイノベーションを促進するためのイベントです。自社人材をこのイベントに参加させることで、「オープンイノベーションの何たるか」を肌で感じることができます。
また、自社がハッカソン/アイデアソンを主催することで、効率良く協業パートナーや革新的なプロダクト、アイデアを模索することが可能になります。

2. アクセラレータープログラムの活用

アクセラレータープログラムとは大企業や地方自治体等がスタートアップ企業や中小企業に資金提供や技術支援を実施して、協働による事業の創出を図るプロジェクトのことです。開発テーマと期間が明確なのが特徴であり、自社の技術力を存分に発揮する場としても注目です。プログラム開催団体にとっては一定期間内に目的の製品や技術などを得られる可能性が高いので、中小企業でも積極的に開催してほしいプログラムです。

3. コワーキングスペースの活用

コワーキングスペースとは1つのオフィスを不特定多数の利用者をシェアする場であり、かつ新しいコミュニティを形成する場でもあります。シェアオフィスと違ってコミュニティ形成を重視する傾向にあるので、協業パートナーが見つかったり新しいプロジェクトが発足しやすい空間であり、オープンイノベーションを促進する場所としても注目されています。近年では大企業や中小企業のイノベーターやクリエイター等も積極的に利用しています。

当社日本土地建物は、京橋・霞が関でそれぞれコンセプトが異なるコワーキングスペース「SENQ(センク)」を運営しています。各業界を牽引する高度な人材や、高いスキルを持ったクリエイターが集まるコワーキングスペースであり、かつ多数の協業パートナーと連携しております。オープンイノベーションを起こす空間としてオフィスを提供していますので、ぜひご利用ください。

 

オープンイノベーションで高い競争力を生み出す

日本企業のオープンイノベーションは、海外に一歩遅れを取っています。しかし、多くの日本企業が本格的にオープンイノベーションへ取り組めば、その技術力を飛躍させ世界に負けない競争力を生み出せるはずです。ぜひ様々な形でのオープンイノベーションへの取り組みへチャレンジしてみてください。

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