リモートワークとは?そのメリットについて考えてみる
各種メディアでも取り上げられ、自由度が高い新しい働き方として注目されている「リモートワーク」。今回は、知っているようで意外と知らないリモートワークについてご紹介します。
リモートワークとは、読んで字のごとく「離れて働く」ことです。従業員が場所に捉われず自由なところで働ける働き方を指します。政府主体で推進されている働き方改革では「テレワーク(Tele Work)」と呼ばれており、概ね意味は同じです。リモートワークの形態をカテゴライズすると、以下の3つに分類されます(※1)。
モバイルワーク型
移動中の時間や客先で仕事を遂行するスタイルのリモートワークです。単に営業職の方が移動時間や隙間時間に仕事をするというのではなく、施設に依存せず、いつでも、どこでも仕事が可能な状態にするため、ITを活用して組織とのコミュニケーションを円滑にしたり、社外からの社内システムへのアクセスを許可している点に大きな違いがあります。
在宅勤務型
自宅を就業場所として仕事をし、オフィスにいる従業員とはインターネットや電話を通じてコミュニケーションを取るスタイルのリモートワークです。社内システムをクラウド化することで、外部からのアクセスも可能になり、コラボレーションツールなどを活用することで同じオフィスで席を並べているような環境を整えます。
施設利用型
勤務先以外のオフィススペースを就業場所とするスタイルのリモートワークです。就業場所は、専用のサテライトオフィス、スポットオフィス、レンタルオフィス、シェアオフィス、コワーキングスペースなど様々です。
※1出典:テレワークの推進(総務省)
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/18028_01.html
リモートワークのメリット
適度なリモートワークの実施にはメリットがあります。ここではリモートワークのメリットについて整理します。
生産性向上
オフィスから従業員を切り離すこととで、従業員は不要な会議、電話応対、同僚との世間話などから解放され、業務に集中して取り組むことができます。これにより、1日の業務量が増え、労働生産性が向上すると考えられます。
コスト削減
従業員の殆どがリモートワークを行えば、リモートワーク社員の分だけオフィス面積を圧縮出来ます。また、リモートワークの導入により、リモートワーク社員分の交通費、オフィス賃料、光熱費、これまでかかっていた机や椅子、キャビネットなどの備品類に関するコストなどを削減することが出来ます。
通勤時間減少
リモートワークの導入により、毎日オフィスに出社する必要がなくなるため、通勤時間の削減が可能です。ラッシュ時の通勤は従業員の体力を奪い、ストレスを与えるため、生産性低下につながります。リモートワークの導入により、通勤に費やしていた時間を自分のために使うことが出来るため、家族と過ごしたり、趣味や睡眠の時間に当てることで従業員の身体的及び精神的な健康状態の改善にもつながります。
採用機会増加
リモートワークの導入により、場所を選ばない働き方が実現したことで、優秀だけれども自社オフィスへの勤務が出来なかった人材を採用することが出来ます。決まったオフィスでの勤務が必須でなくなることで、採用においても地理的制約が緩和されるため、優秀な人材を確保することが可能になります。
一方、リモートワーク導入による、生産性の低下や従業員同士のコミュニケーションの低下を懸念する声も聞かれます。
確かに、リモートワークの導入によって、従業員にセルフコントロールが要求されることは事実ですが、前述のとおり、リモートワークを導入することにより、執務時間中の不要な時間を削減することが出来るため、結果として労働生産性が向上すると考えられます。
従業員同士のコミュニケーションの低下についても、物理的距離が離れていると対面でのコミュニケーションが少なくなることは事実ですが、こうした問題点をカバーするために、Web会議システムやチャットツール、タスク管理ツールなどが多数登場しています。
また、対面での会話ができないということは、説明内容をより正確かつシンプルにしなければいけないため、情報伝達スキルがアップすることにもつながります。
リモートワーク実践に向けて
様々なメリットのあるリモートワークですが、ITツールを整えたりコミュニケーション基盤を整理したりといった準備が、導入の障害となっています。
導入に伴う負担を軽減する方法の一つが就業場所の1つとしてコワーキングスペースを活用することです。コワーキングスペースには、執務に必要な家具などの設備やWi-Fiなどのインフラも整っており、利用料金を支払えばすぐに業務を開始することができます。
また、コワーキングスペースは、多種多様な方が働くオフィス環境であり、フリーランスで働く方はもちろん、企業に所属する方も多く働いています。コワーキングスペースを利用することで、新しいコミュニティの形成や、他者からの刺激によるアイディアの創出など、上述したリモートワークのメリット以上のものを享受できる可能性があります。
コワーキングスペースをリモートワークの新しいスタイルとして利用してみて下さい。