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2018.11.13

オープンイノベーション事例から学ぶ「協業パートナー」の重要性

「オープンイノベーション」とは、社内の人材や技術、ノウハウや知識といった資源だけでイノベーションを起こそうとするのではなく、外部の技術やアイデアなどの資源を積極的に取り入れて、これまでにない革新的な製品やサービスを生み出そうという概念です。
現代では、事業規模に関わらず、多くの企業でオープンイノベーションを用いたアプローチが強く求められているのではないでしょうか。
それには、以下のような理由が考えられます。

  • 製品やサービスのプロダクトサイクルが短期化しており、継続的に新しい製品やサービスの開発が要求されている
  • 顧客ニーズが多様化したことで、製品もサービスも多品種少量生産が求められており、きめ細やかなニーズに対応することが不可欠である
  • 度重なる技術革新と情報流通量の激増により、かつてない経営スピードが求められている
  • デジタル環境の浸透により、様々なコミュニケーション方法が可能となり、場所や時間な制約がなくなっている
  • 新しいアイデアを実装するために必要なサービスプラットフォームが整い、誰でも新規にサービスや事業を立ち上げやすい環境となっている

こうした理由から、オープンイノベーションが求められる機運が高まっている一方で、未だに日本企業全体の取り組みは、海外に比べて遅れを取っているのが現状です。
そこで今回は、日本企業や海外企業の、先進的なオープンイノベーション事例をご紹介します。

 

オープンイノベーション事例

トヨタ自動車×カブク

日本を代表する自動車メーカーのトヨタは、同社のパーソナルモビリティである「i-ROAD」の実用化に向けて、企画や開発を同社内で完結させてしまうのではなく、一般の方々、スタートアップ、大手企業など、組織の大きさは様々ながら、同じビジョンを持った人たちとのコラボレーションを通じてこれまでない製品づくりなどを実現させていく「OPEN ROSD PROJECT ※」を開始しました。

プロジェクトの一つとして、3Dプリンターを利用したプロダクトの製造やマーケットプレイスの提供を行う株式会社カブク(以下「カブク」)と連携し、「i-ROAD」に1年間の実証実験的にカスタムパーツを導入しています。3Dプリンターの活用により、ユーザーは、「i-ROAD」のフロンパーツとドリンクホルダーのデザインと色をカスタマイズできます。

この他、トヨタではオープンイノベーションプログラムの「TOYOTA NEXT※」を開始。募集テーマに沿った新たなサービス案を、他企業、研究機関等から募集し、選定先とサービスを共同開発しています。500を超えるアイデアの中から、株式会社カリウス、株式会社ギフティ、株式会社シェアのり、株式会社ナイトレイ、株式会社エイチームの5つの事業会社が選定されています。

※出典:OPEN ROAD PROJECT(トヨタ自動車株式会社)
    https://openroad-project.com/
    https://openroad-project.com/prototyping/road-kitchen/
※出典:TOYOTA NEXT(トヨタ自動車株式会社)
    https://toyotanext.jp/

KDDI×シードベンチャー

通信会社大手のKDDIはシードベンチャー企業を対象としたオープンイノベーションプログラム“KDDI ∞ Labo※”と、そのベンチャー企業への出資プログラム“KDDI Open Innovation Fund※”をスタートさせています。登録したベンチャー企業による新しいビジネスの創出を支援し、事業提携や業務資本提携によってオープンイノベーションを双方に起こす環境を整えています。

シードベンチャー企業は、同プログラムに参加することでオフィススペースの提供、5G実証実験環境のほか、多岐にわたる分野に精通した社外アドバイザーによるアドバイスなどを受けることができます。

※出典:KDDI ∞ Labo (KDDI株式会社)
    http://www.kddi.com/ventures/mugenlabo/
※出典:KDDI Open Innovation Fund(KDDI株式会社)
    http://www.kddi.com/ventures/koif/

富士ゼロックス×中小企業6社

事務機器大手の富士ゼロックスは、日本の未来を創る原動力とも言える中堅・中小企業が持つ「技術」や「ノウハウ」を組み合わせ、国民的人気まんが「ドラえもん」の「ひみつ道具」づくりにチャレンジする「四次元ポケットPROJECT」を実施しています。第一弾は将棋の対極の相手をしてくれるロボット『セルフ将棋』、第二弾はスコープで照準を合わせてしゃべると、遠く離れた相手にも声が届く『望遠メガフォン』が作られました。『望遠メガフォン』作りには、東京や京都などから中小・ベンチャー企業6社が参加。6社は、クラウドサービス「Working Folder」など富士ゼロックスのITソリューションを活用し、一度も集まることなく『望遠メガフォン』を完成させたそうです。

ソフトバンク×複数中小企業

通信会社大手のソフトバンクは、“Softbank Innovation Program※”と称したオープンイノベーションを推進しています。これは革新的なソリューションや技術を持つ企業とソフトバンクのリソースを組み合わせて、新たなビジネスの創出を目指す取り組みです。ソフトバンクは選考された案件に、プロトタイプ開発費用やテストマーケティングの実施環境などを提供。テストマーケティングの結果を踏まえて、プロダクトやサービスの商用化、応募企業に対する出資も検討します。ソフトバンクは今までになかった革新的な技術やアイデアを求めており、中小企業やベンチャー企業にとってはソフトバンクと提携するチャンスになります。

出典:Softbank Innovation Program(ソフトバンク株式会社)
   https://www.softbank.jp/biz/innovation/

P&G×外部研究員

世界をリードする消費財メーカーであるP&Gは、「こんなものが欲しかった!」という消費者目線に立った商品開発を実行するために、外部から研究員を招集したり、社内外から積極的にアイデアを収集するオープンイノベーションを通じて商品開発を行っています。同社は2001年に「オープンイノベーション」を取り入れ、「コネクト・アンド・デベロップ(つなげる+開発する)」と名付けて世界的に展開。今もなおオープンイノベーションに積極的に取り組んでいます。同社のイノベーションは、私たちの暮らしそのものを変えることもあります。例えば「ファブリーズ」。布製品の消臭スプレーという、それまでになかった製品の登場によって、洗えない布製品を“消臭する”という新しい生活習慣が生まれました。

※出典:イノベーション(プロクター・アンド・ギャンブル株式会社)
    https://jp.pg.com/innovations/index.jsp

 

オープンイノベーションに欠かせない協業パートナー

今回は、大手企業の代表的なオープンイノベーションの取り組みをご紹介しました。いずれのケースも、ユニークなアイデアを持った「協業パートナー」の存在が重要な役割を担っています。
パートナーを募る方法としては、自社または専用Webサイトを設置してファンやユーザーからアイデアを登録してもらう方法もありますし、マッチングサービスのプラットホームを利用して企画を発信し、参加者やアイデアを募集する方法などもよく利用されています。
いずれの方法にも長所と短所があるのですが、どうしても依頼主と応募者の関係性から、形式的かつ適用範囲が限定されてしまう点は否めません。
当社日本土地建物が運営するコワーキングスペースの「SENQ(センク)」では、コワーキングスペースを利用するユーザーと協業パートナーの交流を積極的に支援しています。

SENQという、ユーザーが施設マネージャーや他のユーザーとのコミュニケーションを通じて、またはイベントや交流会への参加を通じて自由なアイデアが出せる環境を提供することで、技術面やノウハウ、知識などの共有を促し、ユーザーと様々な協業パートナーとの信頼関係の構築が進むことを目的としています。

また、会員の事業成長・課題解決を支援する「メンター」、協業パートナーである「アライアンスパートナー」と連携する機会や、働く場を共用するユーザー同士が気軽にコミュニケーションを取れる環境をご用意することで、多彩な人材が揃うコワーキングスペース作りを目指しています。
ぜひ一度、SENQ各施設をご覧いただき、コワーキングスペースを体験してみてください。

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